【海野幸】 いかがわしくも愛おしい
社長・・・っ、せ、正常位がいいです・・・!
こう見えて(?)、実はゲイビって2本くらいしか見たことありません。
過去一時すごく興味を持った時期もあったんですが、見ててドキドキしすぎたあまりやっぱり自分には二次元が合ってるなと思ったらスッと熱が冷めまして。
しかし今回、職業として大変興味深く楽しめてまた好奇心がムクリ(笑) この勢いのまま手を出さないよう自制、頑張りたいと思いますw
≫ あらすじ
滑り込みで採用されたAV(ゲイビ)制作会社で、様々な経験をしながら素直に頑張る受が、真摯な姿勢で仕事に取り組む社長である攻の姿に尊敬の念を抱くと共に少しずつ惹かれていく中、社長のためにゲイビデオに出演すると決めた決意を試すように攻に押し倒され…。
≫ 登場人物
桐ケ谷譲(受)
新卒の新人。実は父親が生活保安課に勤める警察官。純真無垢で素直なまさに箱入り息子で初めて知った世界であるゲイビデオ制作という仕事にも生真面目に取り組む一生懸命さん。やや天然。
新開(攻)
ジャストエンターテインメント社長。周囲の後押しで前社長から会社を受け継いだ経緯あり。AV制作とはいえ仕事に対し真摯に取り組む精神的男前。ノンケながら出演男優にもモテモテなワイルドフェロモン系イケメン。
≫ 感想
ゲイビ制作会社という舞台がまず興味深く、制作側の事情や裏側がちゃんと描かれていて気づけば引き込まれて一気読み。これくらい書き込まれすぎず、けれど適度に業界のことが知れる程度の内容はサラッと楽しめて良い。
なにより譲の桐箱入りっぷりやそれゆえの生真面目さピュアさが可愛いったら!!
嫌味なところやわざとらしさは全くなく、そのどれもが好感持てるうえに微笑ましくてとても楽しめました。
まあ若干年齢の割には自分の気持ちに鈍感すぎるかな?とはチラッと思いましたが、自覚してからは一層、好意と敬意、両方からの新開に対するいじらしさが健気の一言に尽きるくらい可愛かったので文句なしです。ホント好感度の高い、健気受でした。
新開のほうも社長として好感度が高く、落ち着いてるようで実は譲の天然な言動に振り回されてたのが判明した瞬間はニヤニヤ。
それまでは言動の真意がイマイチ分かりにくかったり、「他意はないんだよな?」ってイチイチ確認するのもどっちの意味なの!?ってこちらのほうがじれったさを感じたりしましたが、読み終わってみるとそれも一筋縄ではいかずストーリーを適度に膨らませてて面白味があったと思います。
おかげでジレジレしつつも飽きずに最後まで楽しめて大満足。
終盤、登場した譲パパの生真面目天然な様子に、この親にしてこの子ありだなって思えて面白かったのが一番のハイライトでした(笑)
いやもちろんBLとしてもそのあとに甘エロな相愛エチは楽しめたし、最後に名前で呼んでくれないとちょっと拗ね気味だったり意外なほどストレートに惚気る新開とのやりとりが甘々雰囲気で気持ちの良い読み終わりでしたけどね!
天然生真面目なピュア受がお好きな方にはオススメの1冊です。