賞味期限切れnote

気ままにその日暮らし

【りーるー】 夜明けを待つ君のために

f:id:t781:20161208162122j:plain

──── どうしよう 愛おしい。

 尊い系BLという言葉をこの作品の帯で初めて知りました祐です。
 尊い系ってなんだよ?と思いつつ読んだのですが、なるほどこれが尊い系かと納得の内容でひとつ勉強になりました。
 タグには「切ない」を登録したけれど、ただ切ないだけでもなく、ただ甘いだけでもなく、読んでいるうちに二人に愛おしさを感じる優しい温かみと胸をそっと締め付けるような甘酸っぱい切なさのあるお話でした。
 そんな、デビューコミックスからの期待を裏切らないりーるーさんのセカンドコミックスです。

 

 ≫ あらすじ

 総合病院で働く直は、ゲイで子持ちの39歳。ある晩、クラブイベントで出会ったミステリアスな雰囲気をもつ青年から猛烈なアタックを受けた直は、その勢いに押され一夜を共にした。
 後日、思いがけない形で再会は訪れる。高校生の息子から同じクラスの友達だと紹介されたのは、まだ分け合った体温すら覚えている、“彼”だった────…。

 ミステリアス青年×ゲイの子持ちアラフォー。あまりにも無垢な年の差ラブ。

 

≫ 登場人物

徳見直(受)
 一夜の過ちで親友との間に出来た高校生の息子を持つゲイ。長い間恋愛から遠ざかっていたせいもあり、やや恋に臆病なところのある可愛い人。

間宮当真(攻)
 あることを抱えた高校生。未来に不安を抱えながらも一生懸命ナオとの恋に生きる健気でいじらしいワンコ青年。ヘタレ系かと思いきや意外としっかり主張するタイプ。

 

≫ 感想

 オッサン受はあまり好みではないので、大好きな高校生年下攻でありながら読む前はウーン…と思っていたのですが、まず絵がおじさんおじさんしてないので読みやすかったのと、なにより直自身がめちゃくちゃエロ可愛い人だったので大変楽しめました
 恋愛に対してちょっと及び腰というか臆病さが見え隠れするのも可愛くて萌えたし、見た目に反してバリネコなのが一番のギャップ萌え。実は作家買いしたので内容とか設定とか全然知らなかったので、こっちが受かよ!?って思ったのですが全く持って杞憂でした。ギャップ最高。

 ストーリーのほうも当真が抱えているもの*1がものなだけにわかったときは切なくて胸が締め付けられたし、それや直にとっては歳の差などを抱えながら少しずつ関係を育んでいくピュアでいじらしい二人にキュン。
 身体の関係こそ先行したけれど、互いに色々な葛藤や苦悩を乗り越えて二人で幸せになろうとする姿こそが尊さを感じるカップルでした。歳の差とか年下攻とか、そこももちろん個人的にはツボだったけど、この作品はそれよりもこちらのほうが印象深い。あと二人を取り囲む周囲の温かさも、切なさの中にある甘酸っぱい初々しさを引き立ててて良かったです!

 そして忘れてはならない、デビューコミックスで好みだっただけに期待していたエロシーンですが、申し分のない充実感で大満足(ニンマリ)
 キュンとする切なさと大胆かつエロエロな濡れ場、両方楽しめるあたりがりーるーさんの魅力ですね。構図、描写、どれもがエロくて大変萌え。ゴチソウサマでした❤

 

夜明けを待つ君のために【完全版(Amazon限定描き下ろし付)】 (moment)

夜明けを待つ君のために【完全版(Amazon限定描き下ろし付)】 (moment)

 

 

*1:若年性腫瘍。2回再発。