【英田サキ】OUTLIVE DEADLOCK season2
基本的に甘々ほのぼの~なライトBLがサラッと楽しめて好きなのですが、たまに英田さんのハードボイルド系作品を読むとガッツリした内容に読み応えあってサイコー!と叫びたくなります。
今作はDEADLOCKシリーズのシーズン2ということで、間に挟んだ番外編2冊*1も込みでその後の長編小説です。実は前シリーズはドラマCDを聞いただけで原作未読なのですが、ある程度内容を知っていたら問題なく楽しめました。むしろ番外編集2冊を読んでおかないと細かいエピソードが拾えないかもしれない…。
内容は、映画に出演することになったヨシュアの撮影に同行した先でクーデターに巻き込まれ、ディックとユウトが一緒に立ち向かうというお話。
相変わらず海外ドラマに放り込まれたような雰囲気が秀逸なうえに、しっかりと作り込まれた設定や緻密な描写がBLだというのを忘れてしまいそうなほど、骨太な物語になってて読み応えがある1冊でした。
前半は後半への伏線を張りつつ撮影現場での穏やかな話がメインなので多少退屈な気がしたけど、そのぶん物語が動き出してからの後半は読む手が止まらないくらい緊迫感とスピード感があってとても面白い。とくに手慣れた様子で躊躇いなく状況をこなしてくディックは頼り甲斐があってカッコいいったら! なのにたまにユウトが好きすぎるあまり可愛い一面を覗かせるのがギャップ萌え属性の私的には大変ツボでした。
あと特殊部隊にいたディックが活躍するだけでなく、ユウトと協力しながらピンチを切り抜けていく様子に二人の信頼や絆が感じられてBL的萌えもちゃんと補給できて申し分なし。そのほかのシーンはもちろんのこと、シリアスな中にあってクスッとできるシーンがあるのも海外ドラマっぽくて読んでて楽しかったです。
とりあえず今作はこれだけで完結してたけど、season2と銘打ってるってことは今後も続編が読めると期待してもいいのだろうか? あとがきにも長編執筆の許可が下りたって書かれてたし、また新たなDLの世界を楽しめることを期待してます。
メインはユウトとディックなのはわかってるけどヨシュアが可愛くて仕方ないので今後はもう少し出番が増えると嬉しいな!
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- 作者: 英田サキ,高階佑
- 出版社/メーカー: 徳間書店
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DEADLOCKシリーズはコミカライズもされているのでこちらもオススメ。高階さんの美麗絵が眼福。
*1:どちらも全サや本誌等に掲載された短編が収録されてるので読みそこなった人にはありがたい内容